【小阪裕司コラム第29話】こだわりの卵屋さんかく語りき

【小阪裕司コラム第29話】こだわりの卵屋さんかく語りき

カテゴリ:小阪裕司の「人の心と行動の科学」で商売を学ぶ

【小阪裕司コラム第29話】こだわりの卵屋さんかく語りき

ワクワク系マーケティング実践会(このコラムでお伝えしている商売の理論と実践手法を実践する企業とビジネスパーソンの会)会員の、こだわり卵の生産・販売業の方が、最近自身のフェイスブックにある投稿をした。

その内容は、ここで私が紹介すると自画自賛になってしまうようなものでもあるが、ワクワク系に限らず、今日、商売に対し彼のような意識や認識を持つこと、それに伴い行動することの意義を伝えたい。

また彼自身、「ここで文字にすることで誰かのためになるなら」と書いてもいるので、1年の締めのこの時期にあたり、あえてご紹介したい。

その投稿は「ちょっと恥ずかしいことを書きます」から始まり、こう続く。

「私はワクワク系マーケティング実践会という会で商いを学びなおしています。その会で学ぶ最初の一歩を紙に書いてみました。(筆者注:手書きの図解が添付されている)算数で言うと、1+1=2程度の話です。

これは何屋であっても通用します。美容院、医療関係、墓石屋、車屋、不動産屋、営業マン、あらゆる業種の方が集まり、日々研鑽を重ね、目を見張る業績を重ねています。最初に恥ずかしいと書いたのは、『あいつ、おかしな会に入って変な勉強してるみたいだ』と言われる可能性大なので」。

そして冒頭の「ここで文字にすることで~」を含む文章へと続いている。

さらには「粗悪な商品を高く売る、そんな詐欺まがいのノウハウではありません。
良い商品やサービスを、精魂込めて世に送り出しているのが大前提ですよ。
30年前なら良い商品やサービスを、精魂込めて世に送り出せば繁盛しましたよね。
でも今の時代は、そこがスタートになっている。だから難しい」

と続き、添付されている図解を踏まえて

「この捉え方の凄さが分かる人だけに言うと、これ、ほんとに最初の一歩です。ワクワク系は深すぎて、私なんかでは一生かけても学び足りない。それほど奥深いですが、さわりを理解するだけでも業績は大きく変わります」

と続き、全文は次の文章で締められていた。

「少なくとも私は人生変わりました」。

(ほぼ全文。原文ママ)

彼が語る今日の商売環境、「学びなおす」「集まり、日々研鑽を重ね、業績をあげる」こと、「さわりだけでも」と学んでいることの理解に努め、実践し、結果を生み出すことの大切さ。

ワクワク系に限らず、選ぶ“知”、学びの場は色々あるが、言いたいことは、このような認識と行動が、あなた自身や会社の未来を大きく変えていくということだ。

そして、ときにそんなあなたは「おかしな人」と言われるかもしれないが、なんと言われても、学び、実践し、仲間と研鑽を重ねてほしい。

そうして、一層輝く未来を手にしていただきたいと思うのである。

小阪裕司

小阪裕司 オラクルひと・しくみ研究所代表 博士(情報学)

山口大学(美学専攻)を卒業後、大手小売業、広告代理店を経て、1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立。 新規事業企画・実現可能性検証など数々の大手企業プロジェクトを手掛ける。 また、「人の感性と行動」を軸にしたビジネス理論と実践手法を研究・開発し、2000年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。 現在、全都道府県と海外から約1500社が参加。 22年を超える活動で、価格競争をしない・立地や業種・規模を問わない1万数千件の成果実例を生み出している。

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