新人の戦力化は社長の仕事 ~活躍する社会人へ意識を変える~

新人の戦力化は社長の仕事 ~活躍する社会人へ意識を変える~

カテゴリ:人材育成, 経営コラム

新人の戦力化は社長の仕事 ~活躍する社会人へ意識を変える~

(※このコラムは、2015年5月のマンスリーレポートに掲載されたものです。)

4月は、新入社員が入ってくる季節です。
この時期は、ご支援先の経営者様から、「新人は、なかなか学生気分が抜けない」とお伺いしたり、新卒採用ではなくても、採用した中途社員の教育方法にお悩みの声をお聞きします。
学校では「社会人としてどのような立ち居振舞いをすればよいのか」、「どのような心構えを持てばよいのか」といったことは教えてくれません。ですから、これは、企業側が教育するしかありません。中でも、社長様自らの手で教育するのが、最も効果的なのです。

まずは、「社会人として意識を変えてもらう」ことが、成長のための第一歩。
今回は、入社した社員さんに「意識変革」いただくため、弊社で実施している「新入社員研修」の一部をご紹介させていただきます。
ご参考となれば幸いです。

人生にとっての仕事とは

多くの新人さんは、「自分の人生を素晴らしいものにするために、プライベートを充実させたい」と考えています。そのために仕事をしている、すなわち、「お金のために仕事している」という考え方が主流です。
しかし、睡眠時間を除けば、1日の大半を仕事に使っているわけですから、「人生の半分以上」は「仕事の時間」と言えます。したがって、まず、「仕事そのものの充実」が「人生の充実」につながるのだ、という考えに意識を変えてもらう必要があります。

さらに、「仕事が人を選ぶ」という考え方が重要です。
上司は「この大事な仕事を誰に任せるか」と、依頼者を探します。新しい仕事に選ばれるためには、目の前の仕事をするだけではなく、「新しい仕事ができるようになっていること」が大事です。だから、将来実施したい仕事の「勉強」や「経験」を計画的に進める必要があります。

弊社の研修を受講した、ある新人整備士さんは、
「私は、“重整備”を担当したかったのですが、この仕事は、新人には簡単に任せてくれません。研修を受講し、『重整備の担当者として上司に選んでもらう』ためには、目の前の仕事は一生懸命実施することは当然として、その上で、“重整備”の仕事を任せてもらうために勉強しよう、努力しよう、と決意しました。」と、話されていました。

研修の中では、「仕事ができるよう努力をする→仕事がうまくなる→どんどん仕事を依頼される→“新しい”仕事が好きになる→新しい仕事も“ますます”うまくなる・・・」という良い循環を生み出すために、主体性を発揮し、仕事に選ばれる“準備”をすることが重要と学んでいただきます。

良いコミュニケーションについて

「自分はコミュニケーションが苦手」と発言される方が、多くいます。
彼らは、「話すことが好きではない」、「明るい(社交的な)性格ではないから」、「言いたいことがうまく言えない」などの理由を挙げます。

しかし実は、これらはコミュニケーションが苦手ということではないのです。本質は、「周囲への関心が低いこと」なのです。

そして実は、「関心」は、やり方がわかれば「持てる」ようになります。つまり、正しいやり方さえ分かれば、誰でもコミュニケーションができるようになるのです。

コミュニケーション力を高めるためには、6つのポイントがあります。

①相手に誠実な関心を寄せる

②笑顔を忘れない

③名前を覚える

④聞き手にまわる

⑤関心のありかを見抜く

⑥心から褒める

研修では、このポイントを意識して、受講生同士でコミュニケーションする訓練を行います。

先日もこのような新人さんがいました。
「私はコミュニケーションが苦手で、何を聞いていいかわからないし、話が続かないんです。だから積極的に話ができない。」と、最初の訓練は1分で、しかも途中で終了してしまいました。

しかし、前述の6つのポイントを理解してもらった上で再度行うと、5分以上も話しがつながり、「時間が足りない。もっと話したかった。」と表情も明るくなっていました。
さらに訓練を進めると、「これなら社内の人ともお客様とも会話ができる。不安がなくなってきました。」と自信がついた様子で、休憩中も、周囲の受講生と会話がはずんでいました。

これらは、弊社が実施する新入社員研修の一部ですが、皆様の会社の新入社員、中途入社社員の戦力化に向けた第一歩である、「意識を変える」方法として、ご参照いただければ幸いです。

これら以外にも「正しい準備の姿勢」「自分を成長させる計画の作り方」「上司との会話、指示受け方、報告の仕方」などなど、たくさんポイントがありますので、また次の機会にご紹介したいと思います。

セクションマネージャー/チーフコンサルタント 蛭田 裕之

セクションマネージャー/チーフコンサルタント 蛭田 裕之 Hiruta Hiroyuki

買取専門店の営業スタッフの経験を経て、長年に亘り、委託販売のカーリンクチェーンの能力開発部門の中心メンバーとして活躍。
各種研修プログラムの開発を行う傍ら、トップトレーナーとして300人以上の営業スタッフの教育に携わり、カーリンクチェーン加盟企業の数多くの営業スタッフから絶大な信頼を得る人格者でもある。
商談力強化や店舗マネジメント改善等のスキル教育は勿論、マネージャーや営業マンが目標達成をするために最も大事な「折れない心」を育むマインド教育にも定評があり、人材育成の分野においてはカーリンクチェーン随一のコンサルタントと言っても過言では無い。

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