女性スタッフの能力を引き出す

女性スタッフの能力を引き出す

カテゴリ:人材育成, 経営コラム

女性スタッフの能力を引き出す

(※このコラムは、2017年7月のマンスリーレポートに掲載されたものです。)

2016年4月には女性活躍推進法が施行されるなど、職場における女性の活躍はカーディーラーにおいても非常に重要なテーマになってきています。
ところが、彼女たちの能力をうまく引き出している店長やマネジャーは少なく、逆に手を焼いてしまっていることが多いようです。
今回は弊社の研修を受講したあと、目覚ましい成果を上げられた女性営業スタッフの事例を紹介させていただきます。

25歳、入社3年目・・・仕事に楽しさが感じられなかった

25歳、新卒で入社し3年目の彼女は研修の受講前、仕事に楽しさを感じられず、 会社を辞めることも考えていました。
なかなか組織に溶け込めず、会社からの期待にも否定的な捉え方をしてしまう自分をコントロールできず、素直になれない自分に悩んでいる様子でした。
お客様に対しても、販売を押し付けと感じ、提案を躊躇することから、成績も上がらない悪循環に陥っていたのです。

研修ではまず、今までの人生を振り返り、自分の特徴を知り、今後どのような目標に向かって進んでいくかを考えました。
その中で、会社からの期待に応えられるかどうかわからない不安に、過度に囚われていたことに気づき、まずは短期的な目標を設定し、自分の力を発揮することで存在価値を感じ、組織への共感を高めることを決意しました。

そして商談研修に入り、力を発揮し始めたのです。彼女の強みは気配りと粘り強さでした。
負けず嫌いな性格から多くの練習を積み、常にお客様視点に立った提案で商談試験を合格。
しっかりした知識に裏付けられた商談で、お客様への配慮はトップクラスでした。
それまでは相手の目を見ず、伏し目がちでしたが、しっかりと目を見開いた明るい表情になり、笑顔と身振り手振りを交えた商談は、素直な感情が伝わる好感が持てるものに変わりました。

さらに研修では、商談試験に合格したスタッフはその後、合格できない他のメンバーの応援にまわります。
彼女は今まで避けていた周囲との関わりに積極的に取り組むようになり、先輩社員に対してさえも、自分の想いをぶつけることができるようになっていきました。

この経験から、以前は遠慮していたお客様への提案も自信を持ってできるようになり、なんと翌月には新車5台の契約をとり、そのうち4台は会社の方針で打ち出されていた残クレを獲得したのです。
彼女は研修を振り返り、販売台数を伸ばしたことはもちろんですが、組織のメンバーに対する想いが強くなり、そのメンバーの力になりたいと思っている自分の変化も感じていました。
仕事が楽しくなるとともに、周囲への感謝の気持ちを持てるようになったことが嬉しかったとコメントしていました。

皆さんの会社にも、素晴らしい能力を持っているにもかかわらず、力を発揮できていない女性スタッフが数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
店長やマネジャーが、女性スタッフの悩み、その特徴や考えをよく理解し、能力を引き出すことのできる指導力を身につけることは、意外なほどに、大きな成果を生み出すでしょう。

新谷 健夫 Shintani Takeo

新谷 健夫 Shintani Takeo

経営幹部育成、人事評価制度改革、研究・開発部門の生産性向上といったテーマに精通し、指導実績は中堅・大手企業を中心に100社を超えるキャリアを持つ。
人材、或いは組織の潜在能力を引き出すための仕掛けづくりは、成長戦略を描くための重要テーマであり、常に見直していかねばならないものであると考えます。
コンサルタントの役割は、現場で起こっている事柄にしっかりと目を向け、経営陣と現場をつなぎ、組織が活性化していくプロセスを演出することにあると思います。

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